サンドブラスト【文字編】
2017年07月04日
今回から3回に分けて、当社のブラスト課でできるサンドブラストの表現についてご紹介していきます。
1回目となります、今回のブログでは「文字編」ということで、石材に文字を彫る場合の彫り方のご紹介になります。
ちなみにサンドブラストとは https://ja.wikipedia.org/wiki/サンドブラスト ←Wikipediaが開きます。
墓石をご購入される際に「お墓のデザイン」「石の種類」「文字(書体・文字彫り)」を選ばれることになりますが、そのうちの「文字(文字彫り)」の部分。
墓石を墓石たらしめる重要な部分ですね。
墓石に限らず、建築の定礎板、記念碑など文字を彫る場合に以下の中から選ばれれば問題ありませんので、ご参考になさってください。
今回はサンドブラストで文字を彫る場合の表現をみなさんが一番目にするであろう、お墓の正面文字を使って6種類ご紹介していきます。
※彫り方の名前は当社で呼んでいる名称です。地域や石材店さんによって違いがあります。
まずは一般的な3種類から。
1つめは【彫込(浅彫り)】です。
筆で書いたものを立体的に彫る感じです。
筆でいう止めや押さえの部分は深く彫ります。
浅彫りの名前の通り、あまり深くは彫りません。
(文字の幅よりも浅く彫ります)
2つめは【彫込(基本彫り)】です。
こちらも筆で書いたものを立体的に彫る感じです。
筆でいう止めや押さえの部分は深く彫ります。
浅彫りよりも深く、文字の幅と同じ深さに彫ります。
おそらく日本で一番多い彫り方になります。
迷ったらこれを選ばれれば問題ないかと。
当社では特に指示がなければこの彫り方をします。
3つめは【彫込(深彫り)】です。
こちらも筆で書いたものを立体的に彫る感じです。
筆でいう止めや押さえの部分は深く彫ります。
文字の幅よりも深く彫ります。
今回ご紹介する6種類の中で一番難易度の高い彫り方になります。
ここまでご紹介した【彫込】を断面図で見るとこんな感じです。
↑浅彫り
↑基本彫り
↑深彫り
ここまで一般的な彫り方をご紹介しました。
彫込を選ばれる場合は地域によってある程度の深さが決まっているようですので、墓石をご購入の際には石材店さんに聞いてみてください。
続いて派生パターンを3種類ご紹介します。
墓石の竿石が斜めになっている洋型墓石などは彫込で彫ると水が溜まることがありますし、デザイン的にも似合いやすいので、当社ではこれからご紹介する彫り方の方をお勧めしています。
和型の墓石でも彫込の場合、文字の中に泥バチが巣を作ったりすることがありますが、以下の彫り方であればそのような心配はありません。
ただし、文字に色をいれられる場合は色が落ちやすいのでお勧めしておりません。
また、色の薄い石種の場合は彫った文字がわかりにくいので、お勧めしておりません。
(墓石に限らず、石へのブラスト全般に通用する話です。)
4つめは【谷彫】です。
深さを変えずに彫ります。
断面図はこんな感じです。
あっさりとした見た目に仕上がります。
地域によってはこの彫り方が一般的なところがあるようです。
5つめは【縁彫】です。
文字のアウトラインをぐるっと彫り、残った文字部分のツヤを消した彫り方です。
断面図でいうとこんな感じです。
シャープな仕上がりになります。
ロゴを彫る時にも適していると思います。
白系の石に彫る場合、この彫り方が一番見えにくくなります。ご注意ください。
最後にご紹介する6つめは【山彫】です。
先ほどの縁彫と似ていますが、内側に丸みを持たせた彫り方になります。
文字の線の中心に向かって膨らんでいるように仕上げます。
断面図はこんな感じです。
当社では1〜3でご紹介した彫込についでご依頼の多い彫り方になります。
今回のブログでは、文字の彫り方のうち、代表的な6種類をご紹介いたしました。
最後に、一覧でもご覧いただきましょう。
いかがでしたでしょうか。
文字彫りは墓石のデザインや石種、それから書体によって適した彫り方がありますので、こんな彫り方があるということを知った上で、石材店さんとご相談の上、お選びいただければと思います。
もちろん、墓石に限らず、記念碑や社名碑など石に文字を彫る場合には今回の彫り方を参考になさってください。
また、今回紹介しました彫り方は全て当社で可能です。当社で彫ったものを撮影しました。
彫ったサンプルは当社にありますので、ご来社いただいてご確認いただくことも可能です。
(お墓の建立をお考えの方は、石材店さんと一緒にご来社ください。)
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