出張!出国!中国!

図面の田中です。

中国へ出張に行ってまいりました。

ますます成長著しい中国国内の道路事情は、カーナビのアップデートが追いつかないほど網目状に拡充され、今度は地下鉄が張り巡らせられます。

私の感覚・考え方もそれらと同様に多様なものへと変わりつつある出張後の出勤初日、いやはや残業のテンションでなくてはこのようにふざけられません。

出社するのにここまで緊張したのは社会人1日目くらいなのです。

折角連れて行ってもらったのだから、と意気込んでみたものの、

自信ほど疑わしいものもありませんでしょう。

1週間の出張で人が変わるのかといえば、変わっているような、いないような、で、

いや実際変わっているかは働いてみねば、と開き直ったのも定時が過ぎた今頃です。

 

「男子、三日会わざれば刮目して見よ」

 

嫌な言葉です。

もうちょっと待って、まだ見ないで、電気消して、というのも、

出張から帰ってきた私にはわからないでもありません。

見るな、見るな、も振りじゃありませんよ。本当に。

 

 

さて、前置きが長くなりましたが、こんな気持ちなるのも、いろいろ体験した1週間の記憶がまとまっていないからで、考えが浅はかだからで、どうにもやりきれないからです。

だからといってはなんですが、思い返してみようと思います。

あの1週間を。←ミステリ調(笑)

 

 

初日の移動日。

上司に連れられ、出雲市斐川町の本社から関西国際空港へ向かいます。

天気に恵まれ、9号線を東へ。

米子でなく鳥取自動車道を経由したのは海が凪いでいて水平線がキレイだったからです。

交通費の都合だとは言えません。僅かながら見栄が残っているのです。

 

「一寸の虫にも五分の魂」

 

いい言葉です。

私の背丈がだいたい5尺6寸なので、およそ大きめな法名碑サイズの魂があると考えられるでしょう。

↑そういうことじゃない。

 

 

関空についたのは出国の3時間前、あるかはわからない帰宅ラッシュの少し前の時間帯。

件の連絡橋も一部で片側の車線を等分にして、その後少しの遠回りで関空直前の料金所にたどり着けたので、順調な旅路といえます。

 

 

私たちは車を預け、荷物を預け、

そして命をパイロットに預けることになるとも知らず、

身軽になり、その分食べてしまうのです。

 

海鮮丼をごちそうになり、とんかつ定食をごちそうになり、言い始めたらキリがありませんが、

私を指してよく御馳走されるやつだな、と思うのは私に御馳走したことのある人だけでしょう。

誰とは言及しませんが、ごちそうさまでした。

「いただきます」の前に食べ始めて、気づいたのですけど、もう箸つけちゃったからな、と諦めて食べ進めたことをここで謝罪致します。

 

 

あらかじめ今回の出張の目的を少しさらいます。

・石材工場の現状視察

・図面の改善、意見交換

・製品検品

・梱包・出荷方法の再検討

大きくわけて4項目ですが、けして少なくありません。

初出張、初海外、初中国ですが、多忙が容易に想像できます。

どうなるのやらと不安にもなります。

どうにでもなれ、とも言ってもいられません。

仕事なのですから。

 

 

それから約3時間の渡航で目的地の当社中国事務所のある中国厦門市に到着します。

 

仕事です。

 

勉強です。

 

厦門島です! サイコー!

でも、夜! ホテルに直行します。

観光名所がたくさんあるので、ぜひ旅行先にご検討下さい!

 

 

ベッドの硬さもあいまって、1時間どころの時差では体調に支障を来すことなく目覚めた出張二日目。

私を迎えたのは完璧な曇天です。

毎冬季に山陰特有の曇天を経験している私にとって、いよいよ愛着がわきつつある中国厦門は、

朝っぱらから車のクラクションが鳴り響きます。

こんなことで日本から出たことを実感させられているのは、ホテルの朝食を目の当たりにして、日本食が恋しくなったからでしょうか。

 

 

この日の予定は、

外柵工場→食事→図面会社事務所、取引先工場事務所→食事

移動、食事にそれぞれ1~2時間かかったかどうか、記憶が曖昧です。

ただひとつ言えることは、その日を境に私の口癖が「酒さえなければ」になったということだけ。

 

 

外柵工場へは、大口径による寸法切り、長尺物のとれる石種、新石種、旋盤加工の確認をしました。

 

発注からまだ日が浅く、仮組み前の段階、部材形成の途中で、

製品検品まではいきつけませんでしたが、

当社には現地の優秀な検品員がいるので、安心して任せられます。

が、それでも、全工場の検品を見ておきたかった。とはここだけの話。

多くの収穫を得られました。

各部材用に原石を切り分けるだけでも当社工場とは大きく異なります。

そもそものスタンスが違うのです。

正確に無駄なく美しい製品、を目指す日本の工場は

コンパクトな製造ラインが配備されますが、

スピーディーに要求に応えること、を目指す中国の工場は

とにかくスケールが大きく、効率的な製造ラインが配備されます。

いくつも隣接された工場の中を荷車用のレールが走り、

それに沿うように工程の順で区画が分けられています。

同じ機械が並んでいるので、この区画でこの加工をする、

と理解できない人はおそらくいないでしょう。

切ったら磨く、磨いたら形作る、形になったら磨く、磨く、磨く。

石種に合わせて、仕上げます。

そうやって決められたレールの上をたどってきた製品は組立て、検品、梱包がなされ、

日本に届けられる最後の最後まで段取り通りやってきます。

自由になれるチャンスが有るのは日本へ向かう船の上くらいかもしれません。

悲しいですね。

↑明らかに言い方の問題。

 

 

石の状況、工具の種類、加工方法を知っておくことは図面作成にとっても重要です。

図面上では石で作れないようなどんなに難しい形も実現可能なので、いざそれらに付随する問題にぶつかったときに、自力で対応できるようにしておかなくてはならない場合もあります。

必要な長さの石がとれないとき、ふたつの部材をあわせて補わなくてはなりませんから、するとどうしても石の継ぎ目ができてしまいます。

たとえば、敷地に適した外柵を設計したとしても、それにより印象が変わってしまうので、せっかくのデザインが台無しになることも考えられるのです。

悲しいですね。

 

こうした相互関係を押さえておくことも私たちの大きな役割のひとつです。

 

 

中国の図面会社に行けば、その役割の重要性が色濃く現れました。

指示通りに、という意味で、中国の図面担当者は非常に優秀です。

しかし、日本側からの指示が散漫になればなるほど、

あがってくる図面は不出来になっていきます。

 

長い寸法が取れないある特定の石種名で(例えば、G663で)見積をすると伝えても、あちらの判断で石を分割した図面を引いてはくれません。

この石で見積します、それは長いものが取れません、なので分割をココとココとココのところでお願いします、という指示が必要になってきます。

 

それは当社が自社で図面部をもつ理由でもあります。

似たような境遇にある彼らを反面教師にしては忍びないのですが、細やかで行き届いた図面を用意できる点こそ、私たちが自負するところではないだろうか、と思えて仕方ないのです。

 

 

ところで、

話を外柵工場から図面会社へ移動している最中まで巻き戻します。

道中に将来中国の観光名所になりうる村があるとの情報を得て、

私たちはそちらへ寄ってまいりました。

 

埭美村。

読めません。

 

その村は四方を水に囲まれていることから「水の上の古い村」として紹介されます。

特徴としては、同じ作りの美しい家屋。

それが等間隔に連なり、村をなしています。

「埭美古民居群」

中国のウェブサイトではこのように表記され、まさにそのとおりの佇まい。

曇天ですが、これはこれで雰囲気があります。

 

 

村で最も大きな家です。

入口の横木が高くなっていますね。

日本に「敷居が高い」という言葉がありますが、しっかり高くしてあるものは初めて拝見しました。

その高さによって地位や身分を表しているそうです。

広辞苑の改訂前、「誤用である」とよく指摘されていた使い方には

隣の国のこうした文化が背景にあるのかも……、と感慨深い気持ちにさせられました。

 

壁の装飾も豪華ですね。キレイです。

 

 

入ってすぐ、何かの祭壇でしょうか?

読める漢字をつなげれば意味がわかるかもしれません。

水上、千里、福澤、夢中……。

ウルトラクイズのことですかね。

 

 

最後に、パンダがかわいい壁で、2日目終わりです。

さあ、どこにいるでしょうか?

追記:観光地の写真が多くなったのは、ちょっとした不都合であり、

けしてテンション上がったからではありません。けして。

 

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